病気あれこれ~澤口医院の最近
東京マラソン (2009/03/25)
3月22日(日)、東京マラソンで医療ボランティアの一員として走ってきました。与えられたコースは、銀座4丁目(21.5km)12:35~浅草雷門(27.8km)13:30~銀座4丁目(34.2km)14:25~東京ビッグサイト(42.195km、ゴール)16:00でした。前日にミーティングがあり、当日は9時日比谷集合、時間に余裕のある人はさらに品川巡回コース(日比谷10km~品川15.5km~内幸町20.4km)を走ってもいいといわれたため、10時過ぎから品川巡回コースを仲間と走りました。当日は風が強く、また天気予報でも午後からは雨とのことでした。案の定12時過ぎからは雨が降り出しました。それでも銀座4丁目は応援の人でごった返していました。この時間に銀座に到着するランナーはハーフ3時間くらいのペースなので、ほぼ歩きに近い人も多くみられました。
いよいよスタートです。強風と小雨まじりのなか定刻の12時35分に銀座4丁目から、ゆっくりつらそうなランナーには声をかけながら併走を始めました。このようなマラソン大会に参加できるのは今後そんなにないと思い、家族(妻、息子2人)にも銀座、浅草に待機してもらい写真撮影を頼んでいました。
走り出して分かったのですが、多くのランナーから要望されるのは「スプレーもってますか」、スタートから中間点を過ぎ、遅めのランナーにとっては悪天候も加わって筋肉疲労がピークに近づいてきたのでしょう。救命処置用のポケットマスクは携帯していたのですが、エアーサロンパスなどは持ち合わせていません。救護所でも品切れだったようです。しばらく走って息子に携帯で「エアーサロンパスを買って34km地点で待っているように」と連絡しました。浅草には予定時刻より10分ほど早く(13時20分)到着しました。雷門前では舞や太鼓など浅草伝統芸能が行われていて、沿道には多くの人たちが応援していました。天気がよければもっと楽しめたのに少々残念でした。
浅草を折り返し、ランナーの様子を観察しながら14時10分頃に34km地点(銀座松屋前)でエアーサロンパス2本を受け取りました。トップアスリートでも最もつらい所です、多くのランナーは歩いています。走り出してここまでに口にしたものは水2回と小さなアンパンと氷砂糖少々で、バナナや浅草名物の人形焼などはすでになくなっていました。
私が併走したランナー達は完走してもフィニッシュは16時頃、関門閉鎖時間からは10~15分程度しか余裕のない位置です(フィニッシュ閉鎖時間は16時10分)。立ち止まっているランナーや苦しそうに歩いているランナーに「大丈夫ですか、スプレーしますか?」と声をかけると、「お願いします」と答える人が多く、1人にスプレーしていると「私にもお願いします」と次々に集まってきました。後半は雨、風ともに強くなりましたが、沿道で応援している人達からは「ドクター頑張れ」「お医者さん頑張って」と声援をもらい私自身も励まされました。ここまでほとんど平坦なコースですが、35km以降、佃大橋、晴海橋、東雲橋のアップダウンを、最後の力を振り絞るランナー達に「あと5km」「あと4km」など声をかけて併走し、行きつ戻りつしながら2本のスプレーは40km地点ですべて使い切りました。
あと2km、ゴールは間近、沿道の声援も多くなり、元気をもらったランナーは皆また走っています。声をかけても「大丈夫です」と。重大なけがや病気のランナーにに遭遇せず、また私自身もトラブルなく無事完走、15時45分頃感動のゴールを果たしました。結局ゆっくりではあるが、自己最高の32km走ったことになります。ゴールしたランナーも達成感に満ち溢れていました。、私達は医療ボランティアの一員としてのランニングドクターなため、完走メダルや記念品などはありません。しかし大変楽しい貴重な体験でした。当院の患者さんや保護者の皆さんからも「東京マラソン頑張って」と励ましの言葉を頂きました。有難うございます。来年は2月28日開催、今年は一般参加(7倍の倍率)に落選したためボランティア走でしたが来年も応募してみるつもりです。