アレルギーについて

食物アレルギー

(2008/07/25)

 秋田の子育て情報誌、ワイヤーママ6月号「教えてドクター、小児科編」で、食物アレルギーについて取材を受けましたので、掲載記事のさわりをお伝えします。乳児の5~10%にみられる身近な病気、食物アレルギー。初歩的な疑問について答えるというものです。
 「食物アレルギーとは」、食物摂取によって引き起こされる、生体によくない反応をいいます。原因食物摂取から症状発現までの時間が2時間以内(多くは30分以内)の場合を即時型、数時間~数日を非即時型と分類します。多くは即時型で、乳幼児の原因食物で多いのは、卵、乳製品、小麦です。症状としては、皮膚症状(発疹、痒み、蕁麻疹など)、消化器症状(吐き気、腹痛、下痢など)、呼吸器症状(くしゃみ、鼻水、咳、呼吸困難など)などがあります。症状には個人差がとても大きく、例えば卵アレルギーの場合、卵を含む全ての食品で症状が発現する人、加工品なら食べられる人、十分加熱した卵なら食べられる人などさまざまです。学童以降の食物アレルギーの頻度は1.3%程度ですので、多くの子はそれまでにかなりの食品は食べられるようになります。
 「アレルギー検査と注意点」、食物アレルギーが疑われた場合は、血液検査(IgE抗体検査)や皮膚テストなどを行います。即時型アレルギー検査としては有効ですが、非即時型の場合は原因食物の見極めが難しいため、食べた物と現れた症状・時間などを記録する食物日記をつけてもらうこともあります。
 「治療について」、食物アレルギー治療の原則は原因食物を摂取しないことです。成長とともに食べられる食品は増えていきます。定期的にどこまで食べられるの指導が必要です。血液検査のみを根拠に必要以上の食事制限をされている子、定期的な指導がされていないためいつまでも食物制限解除がされていない子が時々います。適正な治療が望まれます。
 お悩みの方はご相談ください。

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