アレルギーについて

小児食物アレルギー負荷試験

(2008/07/28)

 食物アレルギーの治療はアレルゲン食物(アレルギーの原因になっている食物)の除去です。アレルゲンを診断するためには、血液検査や皮膚テストなど行いますが、最終的には食物負荷試験(アレルゲンと考えられる食物を実際に食べてみて症状が出現するかどうかの確認)が必要です(原因抗原の特定)。また除去を解除する際にも食物負荷試験を行い、その食物を安全に食べることができるかを確認する必要があります(耐性獲得の確認)。
 医療機関で原因抗原の特定、耐性獲得の確認を行う検査が「小児食物アレルギー負荷試験」です。対象は9歳未満の小児で、以前は病院での入院検査だけが健康保険の対象でしたが、平成20年4月からは、検査施設基準に合格した診療所でも1年間に2回の検査ができるようになり当院も認定されました。アレルギー反応への対策を十分した上で実施します。
 具体的には、原因食物(または疑わしい食物)を15分間隔で数回摂取してもらい、摂取後60分くらい症状が発現しないか観察します。検査時間は全体で2時間くらいです。極めて安全に摂取可能と考えられる場合は自宅で摂取してもらい、また摂取によってアナフィラキシーの危険が高いと考えられる場合は、病院で入院の上検査をしてもらいます。その中間くらいの場合が院内での検査対象になります。負荷食物、負荷量、観察時間などは事前に十分話し合いを行って決めます。小学校入学前が一番の検査時期になります。学校給食が最小限の除去食で済むようにしたい思いますのでご相談ください。

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